豊島区「放置自転車税」など可決 鉄道側「訴訟も」

少し前に記事だが、豊島区の「放置自転車税」について考えてみたい。確かに、新文芸坐へいく道すがらに放置自転車で通行に支障が出ている状況はよくわかる。しかし、鉄道事業者にだけ負担を求めるのはどうだろうか。結局は自転車を利用しない乗客にも負担が及ぶことになり、不公平感は拭いきれない。
さらに、放置自転車が鉄道利用客によるものに限らない。大型小売店や遊興施設に負担を求めることはしないのか。また、乗車人員の多数を占めると思われる乗換客をどう考えるのか。まるで不公平だ。しかも、この税収でどのようにしてこの問題を解決するのか、まったく施策が示されていない点はおおいに問題である。
現在、自転車の所有者を完全に把握できておらず、自動車などと比較して自由な乗り物になっていることが問題だ。既にこのような市民の善意の基づくシステムが破綻してきている。自転車を完全登録制を実施し、違法放置自転車には高額の罰金を課し、まずは放置自転車を一掃すべきだ。駐輪場の建設は駅周辺の地価を勘案すると経済的にかなり困難だろう。その場合は住民の権利として行政に働きかければよい。選挙権*1を行使してみるのもよいだろう。
同じターミナル駅でも、新宿では池袋ほど混乱が見られないのはなぜだろうか。地域性といってしまえば、それまでが同じ東京でも地域差がかなりある。この際、池袋は「場外車券販売所」を誘致するなど徹底的に猥雑な街づくりで独自性を追求するというのはどうだろうか。どこも同じような街では、まるで面白みがない。これが池袋のイメージや周辺環境*2にも合致していると私は思う。がんばれ豊島区。

*1:放置自転車の所有者は選挙権がなかったり、あっても放棄している場合が多いだろうが。

*2:ターミナル駅周辺としては、廉価な賃貸住宅群を抱えている。