「ならずもの国家」異論 / 吉本隆明 (著)

「ならずもの国家」異論s
『「ならずもの国家」異論』(ISBN:4334974252)を読了。あいかわらずの調子で、イラク問題、拉致問題、不況などの現代社会の問題を厳しく論じており、それぞれに興味深い。吉本ファン必読だ。ただ、「不況」や「経済判断」などの経済問題については、ちょっと同意できないなという感じだ。もう少し精緻な議論が必要だと思う。また、しきりに「どうにもならないかもしれないが、言うだけ言うことが大事」としているが、実現可能性がないことを議論しても不毛だと思うが如何だろうか。