マンション買って部屋づくり / 岸本葉子 (著)

マンション買って部屋づくり
エッセイ。ほとんど衝動買いで庭付きマンションを購入した著者が、リフォーム、カーテン、ガーデニング、ソファと理想の家作りに挑戦するどたばたをテンポよく描く。先日読んだ本であの小谷野敦が著者を評価していることに触発され、私自身マンション購入を考えていることもあり、本書を手に取ってみる。読みやすいので、どんどん読んでしまう。おもしろい。
冒頭、ふらっと立ち寄った不動産屋で、いきなりマンションを買うあたりは、思い切りがいいなぁ、と感心する。すこぶる行動的な人だ。新しい住環境に移るにあたり、さまざまな人と出会い、雑多なつきあいをそつなくこなしているのは、一種の才能だろうか。
一方、以前読んだ『あなたのマンションが廃墟になる日』にもあるように、マンションは買ってからが大変だというこということ再確認する。ますます購入に踏み切れなって気がする。
全編通して軽快なエッセイなのだが、「ソファ」の段は、しみじみする。身につまされる思いがする。ちなみに、本書のマンションとおぼしき住まいが、以下に紹介されているので、エッセイと見比べてみるのも一興だろう。