あの旗を撃て!―『アニメージュ』血風録 / 尾形英夫 (著)

あの旗を撃て!―『アニメージュ』血風録

あの旗を撃て!―『アニメージュ』血風録



読了。徳間書店で『アニメージュ』で創刊し、「風の谷のナウシカ」などスタジオジブリ作品を企画プロデュースした筆者の自叙伝。「アニメグランプリ」などの往時のアニメ事情が主催者側から詳細に書かれており、たいへん懐かしく読んだ。千客万来の編集部というのも、いい時代だったのだなぁと思いを馳せる。ただ、後半、少し駆け足になっているのは残念。もっと、ジブリ関連の話題が豊富だとさらによかったかも。
それにしても、「少年キャプテン」、「銀河英雄伝説」、「紺碧の艦隊」など、私は、これまで徳間書店ラインの影響を多大に受けていたなぁ、と改めて確認する。読んでいて、徳間康快社長が凄かったんだなぁ、と何度も感嘆した。こういうのを豪胆かつ繊細というのだろうか。良くも悪くもワンマン。
余談。『アニメージュ』の競合誌として、『月刊OUT』が登場するかと思ったが、どうも本書では、触れられていなかったようだ。アニパロなど、眼中になかったということなのか。