どくとるマンボウ青春記 / 北杜夫 (著)

どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)

どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)



マンボウ氏の青春の回想録。いま読んでみてもおもしろい。とくに、旧制高校のあたり、往時の時代を感じさせる描写が秀逸だ。これを読むと旧制高校は、優れた教育制度だったのように思う。羨ましい。旧制高校生が相当のエリートだったこともあるが、特に先生たちがすばらしい。少数精鋭だったのだろう。
その後、東北大学医学部に進学する。講義に出ないとか、なんやかんや言ってもストレートで卒業してしますのは、またまた凄い。
また、昔の日記というか書いたものをを惜しげもなく、長々と披露してくれているが、なかなか強烈だ。これを読むだけでも本書の価値があるだろう。
皆も筆者が傾倒していたトーマス・マンを読もう。