続・座頭市物語(1962/大映)

新文芸坐で、『続・座頭市物語』(森一生 監督)を鑑賞する。「勝新太郎映画祭」の中の一本。シリーズ第二作。第一作「座頭市物語」で心ならずも斬ってしまった平手造酒(天知茂)を1年ぶりに弔うために飯岡の助五郎(柳永二郎)のもとを再び訪ねる。旅の途中、実兄の与四郎(城健三朗)*1に再会するするが、2人は昔の諍いにより対決しており、市は兄を斬ってしまう。いまわの際、兄弟が和解する芝居が見所。まだ超人化していない人間・市の葛藤する姿が感動を呼ぶ。「やくざは人間の屑だがそのやくざを役人に売るとはやくざの風上にも置けねえ!」と怒りを顕にするのもその一端だ。

*1:勝新太郎の実兄である若山富三郎の別名。本作が大映入社の第一作。