座頭市喧嘩旅(1963/大映)

新文芸坐で、『座頭市喧嘩旅』(安田公義 監督)を鑑賞する。「勝新太郎映画祭」の中の一本。シリーズ第5作。この頃になると座頭市の居合いの強さは、やくざの間に広く知られるようになり、アウトローとしての凄みが出てくる。本作では、ヤクザ同士の喧嘩に助っ人として絡むので、立ち回りが多く市の殺陣を堪能できる。しかし、強烈なライバルが不在なので物足りない気がするところが惜しい。ヒロインは、世間知らずの大商人の娘役を、藤村志保が演じている。