座頭市千両首(1964/大映)

新文芸坐で、『座頭市千両首』(池広一夫 監督)を鑑賞する。「勝新太郎映画祭」の中の一本。シリーズ第6作。まず、冒頭のタイトルバックがクールである。暗闇の市にスポットライトが照れされ、そのなかでやくざたちとの立ち回りを演じるというもので、娯楽性の高い本作品を最初に印象付ける。なんと言っても見所は、強烈なライバルである鞭の使い手・仙場十四郎(城健三郎)*1との対決である。ラストの荒野での決闘は、西部劇のような設定で、鞭に絡めとられた市が馬に引き回されるシーンが壮絶である。今回、唐丸籠を襲って囚人を奪回したり、悪徳代官を斬ったり大暴れの市だが、お尋ね者にならないのだろうか。

*1:若山富三郎の別名。勝新太郎の実兄。