パッション(2004/米・伊)

池袋シネマサンシャインで『パッション』(メル・ギブソン監督)を鑑賞する。今日は「映画の日」なので、ここはメジャーな作品をはずしてゆったり鑑賞しようという目算は見事にはずれて、場内はかなり混んでいた。
イエス・キリスト最後の12時間と復活を描く宗教色の強い映画で、娯楽性は皆無である。ユダの裏切り、ローマ兵による拷問、十字架に磔にされるという最も有名な話を聖書に忠実に映画化している。鞭打ちの残酷なシーンが話題になっており、磔のシーンを含めショッキングな描写が目立つ。「復活」まで見ていられない人もいるかもしれない。加えて構成が甘いように思う。なにか全体の流れがすっきりしない。
冒頭、「英語字幕以外は日本語字幕は出ない」というテロップが出る。いったい何だろうと思っていたら、当時のエルサレムで話されていたアラム語ラテン語で台詞が語られる。キリスト教に造詣の深い人は、細かいシーケンスにそれぞれ深い意味があることが判るのだろう。もちろん浅学な身にはあまりわからないが、予習していけばよかったのかもしれない。
勉強になったのは「十字架にはりつけにする」という"crucify"をいう動詞を英語字幕で覚えたことだろうか。