最長片道切符の旅 - 宮脇俊三 (著)

現在放送中の「列島縦断・鉄道12000kmの旅*1」に触発されて手にとった『最長片道切符の旅』(ISBN:4101268029)を読了する。この本は、昭和53年当時の国鉄の「ひと筆書き」最長路線を旅した記録である。著者は一気に乗り通したのではなく、仕事の都合であろうか、自宅に戻りながら何回かに分けて走破している。房総半島のあたりでは小学生の娘さんを同道しているのだ。
綴じ込みの最長経路を眺めてみると、数多くの廃線や本四橋の開通などの状況の変化により、現在の路線よりかなり長い経路となっていることがわかる。特に北海道では天北線が残っていたため稚内がリーフではないことが興味深い。また、当時は全国にローカル線が数多く残っていたので、旅情豊かな旅となっている。
この本では行程の一日ごとに地図が載っており、これをちらちら見ながら本文を読み進めることになる。自分が旅人になっているような気がする。日本も存外に広いのだなと感じられる。