堕落論 - 坂口安吾 (著)
『堕落論』(集英社文庫)を読了する。安吾の短編の代表作品を収録。巻頭の「贋作 桜の森の満開の下」(夢の遊眠社)の舞台の写真が目にとまり、本書を手に取ってみる*1。
日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母体によって始めて人間が誕生したのだ。生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救い得る便利な近道がありうるだろうか。
安吾が、いまの日本を見たならば、なんというだろうか。人間はそれほど変わらないというだろうか。
堕落論 続堕落論 日本文化私観 恋愛論 不良少年とキリスト FRARCE(ファルス)について 文学のふるさと 風博士 桜の森の満開の下
*1:残念ながら「夜長姫と耳男」は、収められていない。