くノ一忍法 (1964/東映)

新文芸坐で『くノ一忍法』を鑑賞する。特集「遊撃の美学 映画監督・中島貞夫」の最後の一本。予想以上に場内が混んでおり驚く。ここに来てこの企画が盛り上がってきたのだろうか。
大阪城落城の前夜に豊臣秀頼の子を身篭った5人の女忍者たちと、豊家を絶滅せんとする家康との戦いを描く。女忍者が術を使うときに唱える「信濃忍法○○」というのは、今日のVシネマの原型だろうか。ただ、お色気は当時の基準なので、ごくソフトなものだ。ラストの幻想的な舞台設定は斬新な感じがする。時代劇ではあるが、SFのようでもあり、監督の異色作だ。