大怪獣ガメラ (1965/大映)

大怪獣ガメラ [DVD]
銀座シネパトスで『大怪獣ガメラ』(監督:湯浅憲明)を鑑賞する。この劇場では、ひさしぶりのレイトショウだった。ゴジラに対抗して大映が打ち出した「大怪獣ガメラ」シリーズの記念すべき第一作。
特撮陣も奮闘しており、南極の核爆発で蘇るガメラが海から登場するシーン(ここでタイトルがどーんと映る)場面は、なかなかカッコいい。ガメラ自衛隊により仰向けにひっくり返された場面で、「亀はひっくり返されたら、自ら元に返せないのだ」というが、あっさりロケット噴射で彼方に飛び去ってしまうのは面白かった。これはギャグだったのか。ラスト近く、ガメラは捉えられロケットで火星に向かって打ち上げられるが、今後のシリーズで、どのように地球に戻るのか思い出せない。
本作では、まだガメラ「正義の味方」としての位置付けが明確ではないが、灯台から落下しそうな少年を助けるなど、その伏線も窺える。字幕が多用されているので、完全に子供向けというわけでもなかったのかもしれない。また、東大教授に船越英二、北大教授に浜村純が配されていることからも、大映の力のいれようがわかる。