窓際OL トホホな朝ウフフの夜 / 斎藤由香 (著)

窓際OL トホホな朝ウフフの夜

窓際OL トホホな朝ウフフの夜



を読了する。祖父・斎藤茂吉、父・北杜夫。文学者の家庭に生まれ育ったお嬢さまが、何の因果か精力剤「マカを売るハメに! 自称「窓際OL」のハチャメチャな会社生活と、斎藤家の心温まる思い出を綴る。『週刊新潮』連載コラムの単行本化。
自称「マカ」キャンペンガール、としている。これはサントリーとのだが、会社の様子がとてもスゴイ。そういった社風なのか、はたまた社内の特異点なのだろうか。それで業績をあげているのだがからもっとスゴイ。無意味な引越しというのは、どこも同じだ。
後半の斎藤家物語でがらりと雰囲気が変わる。北杜夫は躁鬱というのは聞いていたが、躁状態のときに、狂人手的に株取引に熱中していたとは…。周りの家族にしては、まさに地獄図。でも、決して庶民的とはいえないが、いい家族だなと思った。親の老いを見るのが、つらいのは誰しも同じだなと。
次回作にも期待したいが、もうネタ切れでは、といらぬ心配としてしまう。カバーに筆者近影あり。