マルサの女2 (1988/伊丹プロ)

テアトル新宿で『マルサの女2』(監督: 伊丹十三)を鑑賞する。「DVD-BOX発売記念 伊丹十三レトロスペクティヴ」の一本。
先日、オールナイトで観た第一作の続編。「2」では宗教法人、やくざ、悪徳政治家が入り乱れての大仕掛けである。地上げして高層ビルを建てるという、バブル期の時代性が感じられる。
借金のカタに地上げ屋三國連太郎に売られる洞口依子が初々しい。金に異常に執着する三國も自分の子を身篭った洞口は対しては、人間らしい情を見せる。これが肝であろうか。国税局の追求も、結局は巨悪に及ばず幕となるが、これをリアルでいい。
「パート2」は駄作となる例が少なくないが、本作はなかなか健闘している。