理由(2004/アスミック・エース)

ユナイテッド・シネマとしまえんで『理由』(監督: 大林宣彦)を鑑賞する。宮部みゆき直木賞受賞作(ISBN:4101369232)を映画化。小説も大部だが、映画も長い。2時間40分。高級マンションの立ち退きトラブルをめぐるミステリー。
登場人物が多過ぎて、さすがに飽和状態だ。小説ならば自分のペースで読めるが、映画だとちょっとツライ。映画を通して、「家族」、「マイホーム」または「お金」について考えさせられる。なるほど組み立てはしっかりしている。ただ、殺人事件の動機が結局よくわからなかった。肝心の伏線を見落としたかもしれない…。犯人の生い立ちが不幸であったことは理解できたが、それが主な動機とするとなると、さすがに納得できない。
下町に、超高層ビル億ションが聳えている風景はかなり不気味だ。
余談。「週刊ブックレビュー」でおなじみの中江有里が、最初はめがね姿でわからなかったが、作家役で出演していた。かなり地味だ。