シルミド/SILMIDO（2003/韓）

新文芸坐で『シルミド/SILMIDO』(カン・ウソク監督)を鑑賞する。シルミドとは無人島の名前だ。北朝鮮特殊部隊によるソウル襲撃事件を契機に、1968年、韓国側でも死刑囚などを元・犯罪者で極秘の特殊部隊が結成され、シルミ島で猛烈な訓練を重ねる。任務は、ずばり金日成の暗殺である。しかし、外交政策の変化により、北朝鮮に浸入する作戦も中止され、上層部からは邪魔者扱いされる。
荒唐無稽だと思って観ていたが、脚色はあるものの史実に基づくストーリーであるとのこと。知らなかった。訓練のシーンは、確かに迫力満点であるが、特殊部隊に「筋肉バカ」みたいのだけ養成していいのか。バスで突入するより、ソウルでゲリラ戦を展開するといった知恵はなかったのだろうか。とにもかくにも「漢」の映画だ。韓国映画のパワー全開といった感じだ。思わず引き込まれてしまった。ただ、隊員ひとりひとりが描ききれてないうちに、終盤に突入していくのは惜しい。
本作は東映の配給だが、昔の東映オールスターで観てみたいような…。