国防 / 石破茂 (著)

国防

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読了。元・防衛庁長官石破茂氏をテレビで見て、ムーミンのようだというのはさておき、言っていることは真っ当だなと持っていたので、この本を手に取ってみた。実際、読んでみるととても分かりやすく、政治家・石破茂という人に好感が持てる内容だ。とても勤勉で真面目な人なのだろう。それが、政治家としての限界ということでなければいいのだが。長官時代の舞台裏も開陳しており、なかなか興味深い。ただし、全体としては初心者向けというようで、実際はもっと精緻な議論が必要なのだろう。しかしながら、これまでの国防に対する日本の甘さが痛感できる内容であり、一読する価値はある。
読了して、石破氏が、将来、防衛大臣または内閣総理大臣となる日が来るかもしれないと感じさせる、器の大きさを感じた。

以下、ニヤリとした点。

  • 少年時代、吉村昭の『戦艦武蔵』、『零式戦闘機 』を読んで感動する。
  • 長官室に、艦船、戦闘機の模型をたくさん飾っていた。
  • 軍事オタクというより、実は鉄道マニア。夜行列車でお酒を飲みながら本を読むのが至福の時とのこと。