夜回り先生の卒業証書―冬来たりなば春遠からじ / 水谷修 (著)

夜回り先生の卒業証書―冬来たりなば春遠からじ

夜回り先生の卒業証書―冬来たりなば春遠からじ



読了。リストカット、OD(overdos, 薬物乱用)など、とてもショッキングな内容だ。子供たちの闇は深いを感じざるを得ない。
私自身は、そのような子供らとは全く無縁であり、実感がまるでない。夜の渋谷などで、子供たちを見かけることはあるが、かの場所は無意識に避けて通っている。したがって、まるで門外漢なので、余計に本書にある闇の世界には衝撃を受けた。
本書では、筆者が、高校教員を辞職するに至るいきさつにも触れられている。今後は、氏のこれまでの経験、知見が活かされ、ひとりでも多くの子供たちが救われるような立場で活動されることを願うばかりだ。なにか、氏の「鬼気迫る」というような生死を賭けた迫力が、感じられる一冊だ。根底には、キリスト教の精神があるのかなと、ふと思った。