交渉人 真下正義 (2005/日)

コマ東宝で『交渉人 真下正義』を観た。映画の日のせいか、定員600人位の場内に8割ぐらいの入り。このような従来型の大きな映画館はひさしぶり。観客の笑いが遠くで聞こえるのは新鮮だ。
踊る大捜査線」シリーズのキャラクター・真下警視(ユースケ・サンタマリア)を主人公にしたサスペンス映画。地下鉄の最新実験車両がジャックされるという荒唐無稽なストーリー。しかも、給電を停止しても、バッテリーを搭載しており自走できるというメチャクチャな話。しかも、フリーゲージだし…。鉄道ファンが観たら、突っ込みどころ満載だろうね。東京メトロの名前は出ていないし路線名も架空のものだが、実際の路線がすぐに類推できるのは楽しい。
まあ、途中で帰って行く人もいたが、私は最後まで、それなりに楽しめたのでよかったことにしよう。通常料金だったら、許せないかもね。
やはり、敗因はユースケ・サンタマリアは、主演には線が細いところか。名脇役國村隼が主演級なのは見どころ。また、八千草薫は、出番は少ないものの映画が締まる。さすが。いちばんおいしいのは、石井正則か。笑いをひとり持っていっていたような。
ラストのラベルの「ボレロ」での、シンバルのシーンは笑える。
しかし、予告編を観たが、懲りもせず『容疑者 室井慎次』というのを製作中らしい。商売上手。