キューポラのある街(1962/日活)

kyamamoto2003-07-25


キューポラのある街 [DVD]
銀座シネパトスで、『キューポラのある街』(監督:浦山桐郎)を鑑賞する。「吉永小百合 特集Vol.1」の最後の作品となる。いわずとしれた名作で、吉永が中学三年生で初々しい。小百合伝説の一端には触れることができたかも。舞台は、鋳物の町・川口で、鋳物工場の職人・東野英治郎が父親で、小百合の先生役で加藤武が出演している。
当時の日本は貧しいながらも、活気があったのはよく伝わった。朝鮮問題や労働組合の話題を絡めており、当時の様子がよく表現されている。北朝鮮に帰国した人の状況が知られている現在では、映画のストーリーには複雑な気持ちをもたざるを得ない。めずらしく映画館が笑いに包まれて、ほのぼのした雰囲気だった。お奨めの一本である。