泥だらけの純情(1963/日活)

ユーロスペースで、『泥だらけの純情』(中平康 監督)を鑑賞する。特集上映「中平康レトロスペクティヴ」の一本。

チンピラ・浜田光夫と外交官令嬢・吉永小百合による純愛ドラマの傑作。吉永小百合が可憐なのは勿論だが、浜田の兄貴分の小池朝雄の哀しみに満ちた表情が印象的。後年(1977年)に、三浦友和/山口百恵コンビで本作がリメイクされており、いずれも悲恋ものだがラストが違う。小百合版が雪の山中で服毒で心中するのに対し、百恵版は二人がヤクザとのトラブルの末刺殺される。心中後のカットがないのは、計算によるものか。