東京原発(2002)

三軒茶屋中央劇場で『東京原発』(監督:山川元)を鑑賞する。役所広司演じる東京都知事が、財政危機を打開する為に東京に原発を誘致するという破天荒な話を軸に、プルトニウム強奪事件を絡めた社会派コメディー。わが国のエネルギー行政の矛盾点を厳しく指摘しているかも。高速増殖炉もんじゅ」と「もんじゃ」をかけるというベタなギャグも連発される。観客には結構うけていた。
まあ、社会派といっても、段田安則平田満田山涼成、菅原大吉、岸部一徳吉田日出子らが、都庁の最高幹部という設定なので内容は推して知るべし。
ラストは「チェレンコフ光*1」が、ちらりと見えて幕。ちょっとブラックだ。

*1:いわゆる“青い光”。東海村のJCO臨界事故の際に、現場近くにいた人が、“青い光”を見たとの報道があった。電気を持った粒子(荷電粒子)が物質中を通過する際、荷電粒子の速度が、物質中の光の速度(真空中の光の速度をその物質の屈折率で割ったもの)より大きい場合に、放射エネルギー(光)を放出します。この現象をチェレンコフ効果といい、1937年に、ソ連の物理学者チェレンコフにより初めて観測された。核分裂連鎖反応が急速に進展すると、多くの荷電粒子が放出されるので、条件が整うと、放射されたエネルギーが“青い光”として見えると考えられる。