十三人の刺客(1963/東映)

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十三人の刺客 [DVD]
浅草名画座で『十三人の刺客』(監督:工藤栄一)を鑑賞する。先日、BSで「山本晋也監督が選んだ時代劇」を特集しており、そのなかの一本であったが、なぜか録画が途中で切れていて消化不良となっていた。そこで、何回も観た作品ではあるが、いよいよ劇場で観ることにした。
集団活劇の傑作とされているが、評判どおりの面白さ。名作といってよい。お気に入りの一作だ。筋は、将軍の弟あるバカ殿の傍若無人の振る舞いが昂じて、ついには幕府が放つ刺客に暗殺されるといった、勧善懲悪といってよい単純な話である。最後も「武士の一分を立てて」片岡と内田とも討ち死にするといった、判り易い結末である。
片岡千恵蔵の重厚な演技もよいが、敵役の内田良平が意外にいい。とはいっても、注目は西村晃だろう。居合の達人で決戦の場でも活躍するのだが、最期の無様さは実戦の非情さがよく出ていてシュールだ。あの「蛙飛び」は、いづれかの流派の作法なのだろうか。とにかく、彼がオイシイとことを持っていっている。DVDのパッケージでも目立ってますね。