暖流(1957/大映)

新文芸坐で『暖流』(監督: 増村保造)を鑑賞する。特集「鬼才 増村保造」のなかの一本。岸田国士の同名小説の映画化。
石渡ぎん(左幸子)の日匹祐三(根上淳)に対するひたむきさが凄い。その思いが成就する結末にはホッとする。ドラマは病院経営を巡る寥々としたもので、人間関係が入り組んでいて複雑ではある。それを分りやすく見せてくれるのは監督の手腕であろうか。野添ひとみが、芯の強い令嬢を演じていてはまり役だと思った。
今回はフィルムの状態がよく、ラッキー。