夜の蝶(1957/大映)

三百人劇場で『夜の蝶』(監督:吉村公三)を観る。
夜の銀座を舞台に、京都から進出したやり手ママ(山本富士子)と、それを迎え撃つナンバーワン・クラブのマ(京マチ子)の壮絶な女の戦いが、次第にエスカレーションしていく様がおもしろい。その結末は…。唐突な展開に少し驚く。
物語は、ホステスの仲介業を生業とする船越英二の視点で描かれる。京マチ子山本富士子の共演に加えて、山村聡小沢栄太郎ら男優陣もなかなか豪華。
本作はシネスコープではないがカラー作品で回想シーンは白黒映像となる構成だ。隠れた傑作ではないか。