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殺人狂時代 (1967/東宝)

新文芸坐で『殺人狂時代』(監督:岡本喜八)を鑑賞する。 2年ほど前、天本英世の追悼企画で観たのを思い出す。仲代達矢の演技もさすが*1であるが、マッドサイエンティストの天本が秀逸。ドイツ語のセリフも堂に入っているが、本人は本を著すほどスペインが好き…

江分利満氏の優雅な生活(1963/東宝)

新文芸坐で『江分利満氏の優雅な生活』(監督:岡本喜八)を観る。「追悼・岡本喜八監督の軌跡」のなかの一本。山口瞳の直木賞受賞作の映画化。 サントリーの宣伝部に勤務するサラリーマン・江分利満(小林桂樹)が、ひょんなことから原稿を執筆することになり…

ウィンブルドン(2004/英=仏)

ユナイテッド・シネマとしまえんで『ウィンブルドン』を鑑賞する。 キルスティン・ダンスト(『スパイダーマン』のヒロインね)が、テニスのトッププレーヤーに見えないのが難か。 ウィンブルドンで英国人が優勝するということが彼らの夢なのだろう。ポール・…

暗黒街の弾痕(1961/東宝)

新文芸坐で『暗黒街の弾痕』(監督:岡本喜八)を観る。「追悼・岡本喜八監督の軌跡」のなかの一本。 高性能エンジンの設計図をめぐり、暴力団、トップ屋、警察が入り乱れるアクション映画。スピード感溢れるアクション映画。監督の持ち味がよく出ているが、多…

宇能鴻一郎の濡れて打つ(1984/にっかつ)

銀座シネパトスで『宇能鴻一郎の濡れて打つ』(監督:金子修介)を観る。山本奈津子主演のロマンポルノ。しかも「エースをねらえ!」のパロディ。山本鈴美香から訴えらないのが不思議なほどのナンセンス映画。 これが、平成ガメラの金子修介の記念すべき監督第…

秘録 怪猫伝 (1969/大映)

ユーロスペースで『秘録 怪猫伝』(監督:田中徳三)を鑑賞する。「かいびょうでん」と読むらしいらしい。要するに、化け猫の話。「みうらじゅん的映画祭」の一本。 怪談ブームの時に製作された古典的な化け猫怪談。化け猫もさることながら、悪役の戸浦六宏の顔…

花と蛇 白衣縄奴隷 (1986/にっかつ)

銀座シネパトスで『花と蛇 白衣縄奴隷』( 監督:西村昭五郎)を鑑賞する。 組み紐の師匠の紹介で訪ねた歯科医に麻酔をかけられ、SMの調教を受けるOLの姿を描く。団鬼六の原作の映画化。タイトルに「白衣」とあるが、ヒロインが看護婦というわけでなく、舞…

悪魔の部屋(1982/にっかつ)

銀座シネパトスで『悪魔の部屋』(監督:曾根中生)を鑑賞する。出世の秘密から父親への復讐に燃える男とその犠牲となる女の破滅を描く。中村れい子とジョニー大倉のコンビが魅力的。中村れい子の舌足らずの台詞回しがたまらない。脚本は、喘息の薬をすりかえる…

イノセンス (2004/日)

機内で『イノセンス』(監督:押井守)を鑑賞する。1995年に公開された『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編で、前回登場した「少佐」も形をかえて登場する。 圧倒的な情報量のCG画面であり、小さな液晶画面で観るのは惜しい。もういちど大きな画面で見直し…

Mr.インクレディブル(2004/米)

機内で『Mr.インクレディブル』(監督:ブラッド・バード)を観る。日本語吹替え版。 ピクサー・フィルムということで安心できる。映像演出は最高で、テンポがいい。 かつてのスーパーヒーローとして活躍していたMr.インクレディブルも、その活動中の被害者に告…

コラテラル (2004/米)

帰国中の機内で『コラテラル』(監督:マイケル・マン)を鑑賞する。 トム・クルーズが、麻薬組織から裁判の証人5人の殺害を依頼された殺し屋に扮する。一流の殺し屋のはずなのだが、結構間抜けで、つまらないミスを連発。大雑把過ぎ。キャリア6年と云ってい…

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (2004/英など)

機内で『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 』(監督:ビーバン・キドロン)を観る。AVシステムには、"Bridget Jones 2"というタイトルになったいた。日本語吹替え版。 2作目のジンクス通りでイマイチ。ブリジット(レニー・ゼルウィガ…

笑の大学 (2004/フジテレビ他)

英国に向かう機内で『笑の大学』(監督:星護)を鑑賞する。なぜか、英語字幕付き。 三谷幸喜が手掛けた登場人物2人という舞台劇を映像化した作品。戦時中、検閲官・向坂(役所広司)と喜劇作家・椿(稲垣吾郎)の二人芝居。芝居の上映許可をめぐって、二人の交流が…

クライシス・オブ・アメリカ (2004/米)

ユナイテッド・シネマとしまえんで『クライシス・オブ・アメリカ』(監督:ジョナサン・デミ)を鑑賞する。 原題を直訳すると「満洲(人)の候補者」であるが、これは Manchurian Global (コングロマリットかなぁ)という会社が傀儡の(副)大統領を擁立を目論むとい…

四谷怪談 お岩の亡霊(1969/大映)

ユーロスペースで『四谷怪談 お岩の亡霊』(監督: 森一生)を観る。「みうらじゅん的映画祭」のなか一本。みうらじゅんが前説のビデオで「伊右衛門≠THE YELLOW MONKEY」というベタなギャグを飛ばしていた。 何度も映画化されている四谷怪談だが、本作は、伊右…

性的犯罪(1983/にっかつ)

銀座シネパトスで『性的犯罪』(監督:崔洋一)を鑑賞する。チケット購入時に「画質が悪いけどいいですか」と訊かれる。このように言われると、いつも困るのだが、「でわ、やめときます。」という訳にはいかないので、そのまま入場する。 保険金詐欺が題材だが…

私が棄てた女(1969/日活)

ユーロスペースで『私が棄てた女』(監督:浦山桐郎)を鑑賞する。「みうらじゅん的映画祭」の一本で、上映前に「家族一緒に、見ることをお勧めします。」という、みうらじゅんの前説のビデオ上映があった。 遠藤周作の『わたしが・棄てた・女』の映画化。出世…

団鬼六 縄と肌 (1979/にっかつ)

ラピュタ阿佐ヶ谷で『団鬼六 縄と肌』(監督: 西村昭五郎)を鑑賞する。「艶技 女優・谷ナオミ」のラストの作品。 本作が谷ナオミの引退記念作品となる女任侠もの。映画の中でも、任侠の世界から引退する札師を演じている。壮絶な拷問シーンから大立ち回りまで…

夜の蝶(1957/大映)

三百人劇場で『夜の蝶』(監督:吉村公三)を観る。 夜の銀座を舞台に、京都から進出したやり手ママ(山本富士子)と、それを迎え撃つナンバーワン・クラブのマ(京マチ子)の壮絶な女の戦いが、次第にエスカレーションしていく様がおもしろい。その結末は…。唐突な…

嗚呼!おんなたち 猥歌 (1981/にっかつ)

銀座シネパトスで『嗚呼!おんなたち 猥歌』(監督:神代辰巳)を観る。神代週間らしい。今回は、中村れい子が目当てだ。 内田裕也が売れない中年ロック歌手を熱演。なぜか女にもてる。狂ったようなファックシーンが凄い。ジュリーやショーケンが挿入歌を歌って…

その夜は忘れない (1962/大映)

三百人劇場で『その夜は忘れない』(監督:吉村公三郎)を観る。「吉村公三郎 女性映画革命」の一本。上映機会が少ない作品だと思うが、若尾文子を目当てに千石まで出かける。16mmフィルムでの上映なのが残念。 若尾文子と田宮二郎による悲恋メロドラマ。田宮は…

ローレライ(2005/東宝)

ユナイテッド・シネマとしまえんで、『ローレライ』(監督:樋口真嗣)を観た。 東宝の伝統の戦争アクションを踏襲したエンターテイメント映画。ただ、戦争のリアリティにはまるで欠ける。役所広司、柳葉敏郎がまったく軍人に見えないのが難だし、潜水艦の動き…

セックスハンター 性狩人(1980/にっかつ)

銀座シネパトスで『セックスハンター 性狩人』(監督: 池田敏春)を鑑賞する。「日活ロマンポルノ・アラベスク2005 甦る裸身 萌えるエロス」の2本目。 一言で云うと「バレリーナを調教する」という話。スキャンテーズ*1のメンバーだった大田あや子の代表作。…

狂った果実 (1981/にっかつ)

銀座シネパトスで『狂った果実』(監督:根岸吉太郎)を鑑賞する。「日活ロマンポルノ・アラベスク2005 甦る裸身 萌えるエロス」の最初の一本。来月公開の杉本彩主演『花と蛇2』にリンクさせた企画らしい。 石原慎太郎の原作の映画のリメイクではないが、悲劇…

AK ドキュメント黒澤明 (1985/仏)

自らライフワークと自負する黒澤明監督の日仏合作映画「乱」撮影過程を記録したドキュメンタリー。『乱』の上映後に、ひきつづき観たが、少し前に観たシーンのロケ場面での緊張感が伝わり、なかなか面白い経験だった。仲代達矢のセリフのとちりが笑いを誘う…

乱 (1985/ヘラルド・エース他)

新文芸坐で『乱』(監督:黒澤明)を鑑賞する。特集「世界の巨匠 黒澤明」のなかの一作。 シェイクスピアの「リア王」が原案と云わる悲劇で、人間の業というか骨肉の争いが、豪華絢爛な映像で展開する。ピーターが演じる道化が印象的で、舞踏家としてのパフォー…

ニワトリはハダシだ(2004/シマフィルム 他)

ポレポレ東中野で『ニワトリはハダシだ』(監督:森崎東)を鑑賞する。舞台は京都府・舞鶴。ここは、以前旅行で訪れ「引揚記念館」などを見学したことがあり、ちょっと思い出がある場所である。 本作は、知能障害児、在日問題、汚職の「ごった煮」といった映画…

香港国際警察 NEW POLICE STORY(2004/香港=中国)

ユナイテッド・シネマとしまえんで『香港国際警察 NEW POLICE STORY』(監督:ベニー・チャン)を鑑賞する。上映最終日。 50歳を越えたジャッキー・チェンのアクションがすばらしい。がんばっているなぁ。アクションだけでなく、俳優としてもいい味を出していて…

三十郎三昧

新文芸坐の「世界の巨匠 黒澤明」で、次の2本立てを鑑賞する。続けてみると、なかなか面白い。桑畑と椿…。 用心棒 (1961/東宝) 椿三十郎 (1962/東宝)

生きる(1952/東宝)

新文芸坐で『生きる』(監督:黒澤明)を鑑賞する。特集「世界の巨匠 黒澤明」の一本。 何度も観た作品だが、まあ人間の尊厳を高らかにうたい上げたヒューマン・ドラマには違いない。若い頃観たのときとは、ちょっと違う思いが去来した。歳をとったということか…