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『本のお口よごしですが』(ISBN:4061857207)を読了する。 古書店の店主が書いたエッセイ。おもしろい。作者の博学ぶりに舌を巻く。また、達意の文章というのは、このようなものを言うのだろう。短編エッセイのお手本のような一冊。一編一編が短いので、電車…
いまさらながら、『バカの壁』(ISBN:4106100037)を読了する。本書が、なぜこれほどのベストセラーなのかわからない。そんなにいいかなぁ。まえがきにある「バカの壁」という考え方は面白いのだが、内容が散漫である。もう少しかっちり組み立ててほしいものだ…
『なまいき始め』(ISBN:4061857827)を読了する。エッセイ。保険会社*1でのOL生活、退職、北京留学を描く「青春プレイバック」。既に在職中に、『クリスタルはきらいよ』でデビューしていたとのこと。早速、読んでみようと公立図書館の蔵書を検索したが、残念…
『結婚の条件』(ISBN:402257884X)を読了する。著者が学者ということもあり、一部難解な表現も出てくるものの、概ね判りやすく楽しく読める。作者一流の辛辣な表現に反発する人もいるかもしれないが、毒にも薬にもならないよりいいだろう。 本書では「結婚は…
なぜか再読したくなって『どくとるマンボウ航海記』(ISBN:4122000564)を手にとる。旅先での時間つぶしである。 水産庁の漁調査船に船医として五ケ月の航海に出た著者が、アジア、ヨーロッパ、アフリカを巡る紀行文である。卓抜したユーモアは今日読んでも新…
『文房具を楽しく使う 〈ノート・手帳編〉』(ISBN:4152085827)を読了する。 「ロディア*1」「クオバディス*2」「モールスキン」などのノートを楽しく紹介している。いずれもオーソドックスなブランドで、あまりマニアックでないところがミソだろうか。「多ノ…
著者の日常を描くエッセイ集。タイトルは家事と仕事が渾然となっている日常を象徴しているものか。自分の本の売れ行きを気にかけて、近所の書店に偵察にいくあたりが実に楽しい。また、カルチャーセンターの講師を担当していたとのことだが、うーむ受講して…
『日本を貶める人々』を読了する。「愛国の徒」を装う「売国の輩」を撃つ ― という大層な副題が付いている。保守論客として知られる著者による鼎談集。日本を貶めた政治家、マスコミ、評論家、学者らの実名を挙げて批判している。本文中では、それらの氏名が…
エッセイ。ほとんど衝動買いで庭付きマンションを購入した著者が、リフォーム、カーテン、ガーデニング、ソファと理想の家作りに挑戦するどたばたをテンポよく描く。先日読んだ本であの小谷野敦が著者を評価していることに触発され、私自身マンション購入を…
『英文翻訳テクニック』を読了する。出版翻訳を志す者に、実際の翻訳例を示しながら、プロならば身に付けているであろうテクニックを解説していく。語学力、調査力、表現力がポイントであるとしているが、「語学力」は大学入学程度で十分というのは意外であ…
『英語ができない私をせめないで!』(ISBN:4479770666)を読了する。様々な英語学習法を次々に紹介する本。著者は「話せません」と言っているが、実は英語がなかなかできるのでわ、と訝しく思ってしまう。できないフリをして、大衆に迎合しているのでわ、とさ…
『夏休み』(ASIN:4309015522)を読了する。僕と吉田くん夫妻は、妻同士の絆で繋がる2つのカップル。吉田くんの家出による波紋を描く。まぁ、毒にも薬にもならない話だが、こういうのを「癒し系」小説というのだろうか。すんなり話に入っていけるのは、作品に…
『就職がこわい』(ISBN:4062122693)を読了する。最近の若者の雇用状況の厳しさは、社会の経済状況の厳しさで新卒の雇用が抑えられているのが主因だろう。が、それだけでなく若者の内面の変化にも原因があるとし、精神科医である著者が、大学教員での経験を通…
『年金大崩壊』(ISBN:4062117975)を読了する。「週刊現代」の連載を加筆・修正したもの。我々が納めた公的年金の掛け金を掠め取る年金官僚の厚顔無恥な不正・不法行為を実証的に暴いていく。年金利権の確保に汲々とし、これだけの不正行為を行っているにもか…
『旅のヒント』(ISBN:4487798671)を読了する。「準備編」に載っている鞄*1、靴など旅の道具についての蘊蓄に惹かれて本書を手にとった。また、「歩き方が大事」、「低気圧の時は体調に注意」という基本的な事柄も私の体験からもなるほどと思った。が、最も面…
『軟弱者の言い分』(ISBN:479496479X)を読了する。エッセイ集。筆者のミーハーぶりがよくわかる。好き嫌いがはっきりしており、辛辣な物言いが心地よい。特にうなずいたのは、野口悠紀雄の『「超」勉強法 』(ISBN:406264827X)での、英語勉強法を揶揄している…
『イギリスはおいしい』(ISBN:4167570025)を読み終える。日本エッセイスト・クラブ賞受賞の話題作。イギリスの生活に対する筆者の視点が楽しい。とくに、ケンブリッジの「ハイテーブル・ディナー」の記述は興味深い。ガウンに関するあたりは歴史を感じさせる…
『虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ』(ISBN:4822243729)を読了する。これまでも成果主義の問題点は指摘されているが、本書では「日本型年功制がいかに洗練されていてすばらしいものであるかということ」を力説している。この中には、うなずける点も…
『あなたのマンションが廃墟になる日――建て替えにひそむ危険な落とし穴』(ISBN:4794212992)を読了する。 私は、マンション購入を漠然と検討している段階だが、この本を読むまでは正直言って建て替えまでを視野に入れたマンション購入計画には、考えが及ばな…
『書店風雲録』(ISBN:4860110293)を読了する。西武百貨店系の書店として誕生した「リブロ」の歴史を、社員の視点から綴った本だ。この本では、80年代、90年代に話題となった書籍や出版業界の事情に触れながら、「リブロ」の歴史を筆者の体験談や関係者の逸話…
『理系のためのTOEIC学習法』(ブルーバックス)を読了する。著者は「目的別・作業別ながら英語学習法」、称して「作務英語」(さむえいご)を提唱している。作務とは、仏教用語で「日常生活での何気ない作業に禅修業の機会を見つけ実践する」ことだ。確かに普段…
『「分かりやすい文章」の技術』(ブルーバックス)を読了する。「目的を達成する文章」をどう書くかを、18のテクニックで紹介している。しかし、いづれも類書で見たような内容で、あまり目新しいものはないように感じた。類書のなかでは、とくに『日本語の作…
『砂の女』を読了する。面白い。安部公房の客観的な写実の巧みさは特筆できる。最初の日常的な導入部から、主人公が非日常的な状況に置かれたことがわかるところが怖い。最後は絶好の脱出チャンスを得るが、脱出する気力もなくしてしまう。外の世界の閉塞感…
『堕落論』(集英社文庫)を読了する。安吾の短編の代表作品を収録。巻頭の「贋作 桜の森の満開の下」(夢の遊眠社)の舞台の写真が目にとまり、本書を手に取ってみる*1。 日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母体によって始めて人間が誕生し…
『赤い水、黒い水』は、イラク戦争、自衛隊派兵を世に問うメッセージ絵本だ。コーヒー一杯分の時間で読めるほどの分量だが、内容は深い。「黒い水」は石油のメタファだ。本人の手による英訳、ハングル訳付き。このような話をもっと聞かせて欲しかったが、筆…
某書店で配布していた岩波文庫の小冊子『読書のすすめ』第9集を読了する。平野啓一郎のエッセイで、三島由紀夫を軸に読書の幅を広げていったいうのが印象に残る。他には、南木佳士の段を読んで、若山牧水を改めて読んでみたい思う。 http://www.iwanami.co.j…
現在放送中の「列島縦断・鉄道12000kmの旅*1」に触発されて手にとった『最長片道切符の旅』(ISBN:4101268029)を読了する。この本は、昭和53年当時の国鉄の「ひと筆書き」最長路線を旅した記録である。著者は一気に乗り通したのではなく、仕事の都合であろう…
書店を見回っていて『大俳優 丹波哲郎』(ISBN:4898301703)を見つける。 445ページに及ぶ大部の一冊。新東宝時代の写真も多く、かなり欲しいかも。
アスキームック『iPodパーフェクトガイド 2004』(ISBN:4756144705)を購入する。どうせ初心者向けの内容だろうが、なにか新発見があればうれしい。どうも iPod購入に踏み切れないでいるので、このムックが背中を押してくれることを期待する。iTunes Music Sto…
『週末起業チュートリアル』(ISBN:448006172X)を読了する。もはや週末起業志望者の聖典とも言える前著『週末起業』(ISBN:4480061274)の続編であり、コンサルタントで生計を立てるための実践編という内容である。「会社依存から卒業しよう」と説くなかで、サ…